GCオルセーマーケットは地上6階建ての卸売市場で、食料品、宝飾品、ファッション、お土産、電化製品など各階のテーマに分かれて設計されています。
既存のオルセーマーケットの延長線に位置する
「GCオルセーマーケット」は、伝統的なクメール建築と先人からの知恵を受け継いでいます。
古代クメール建築にポストモダン・アプローチを取り入れ、古くから受け継がれてきた伝統と革新が融合した今までにないマーケット。
カンボジアの人々から愛される卸売市場と、また観光客の新しい観光名所として、私たちはこの 「GCオルセーマーケット」がカンボジアの文化を代表する存在となることを目指しています。
「伝統を受け継いでいく大切さ」
それを後世へ伝えていくことが私たちの役目です。
GCオルセーマーケットのロゴには3つの塔がデザインされており、スローガンである「 インヘリタンス(継承)・トラディション(伝統)・ウィズダム(知恵)」が表現されています。
中央のアプサラには私たちのコアバリューである「インヘリタンス(継承)」の意味が込められています。
GCオルセーマーケットは、単なる卸売市場ではなく、カンボジアの人々の貴重な財産であり、大切なランドマークです。
古代から受け継いできたカンボジアの文化、信念、特徴を重んじながら、このプロジェクトを通して、知識やビジネスを一人一人が次の世代へ引き継ぐことができると確信しています。
A look at Cambodia
カンボジアの日常の生活で欠かせない存在である市場。首都プノンペンには大小さまざまな市場がいたるところに点在しており、食料品や日用品、雑貨などを求めて多くの人々が日々訪れます。
1937
アールデコ調の市場「セントラルマーケット」は、カンボジアがフランス植民地時代に建設された。
1980
「トゥールトンポン市場(通称ロシアンマーケット)」が建設され、ロシアの駐在員の間で人気となる。
1990
「オルセーマーケット」は、増加を続けるカンボジアの人口を支えるために建てされました。プノンペンでも最も豊富な品揃えの市場として有名です。
2021
プノンペンの人口増加に伴い住民層も多様化し、清潔感があり、近代的な利便性の高い市場に対するニーズが増加。
A Look at The Man Who
Built Cambodia
「カンボジアを作り上げた男」と呼ばれる著名な建築家、ヴァン・モリヴァン氏 ( Vann Molyvann ) は、1926年にカンポット州に生まれました。
1946年に奨学金を得た彼はパリ国立高等美術学校(Ecole Nationale Supérieure des Beaux-Arts)へ留学し、建築と芸術を学びます。
1956年、当時独立したばかりのカンボジアへ帰国。
ヴァン・モリヴァンの建築作品はすべて、カンボジアの気候風土を活用した設計となっています。
自然の気流を生かし風通しを良くするため高床式を用い、フルハイトウィンドウとフィルターを採用することにより、照りつける日差しを木漏れ日のような心地よい光へと変化させています。
ナショナル・スポーツ・コンプレックスでは、屋根に降った雨水を屋内の柱の中を通し地下水盤へ流すことにより、自然の冷却効果をもたらすことができます。
カンボジアの遺産や伝統文化を重んじながら、新たなクメール建築を牽引した彼の多大なる功績により、2013年「第18回日経アジア賞(文化部門)」を受賞しました。
カンボジアで最初の建築士であるヴァン・モリヴァン氏は、1956年から1970年にかけて100以上のプロジェクトを手掛け、現代建築とカンボジアの伝統的建築様式を融合させた「新クメール建築」を生み出しました。